ED(勃起不全・イーディー)
ED(勃起不全)とは
誰にでも起こり得る国民病
ED(Erectile Dysfunction)は、勃起不全や勃起障害とも呼ばれます。勃起できない、勃起を維持できずに十分な性行為ができないといった症状が出ている状態です。現在の日本においては、潜在的な患者数も含めれば1130万人ものED患者がいるとされています。男性にとっては誰もが発症し得る恐れのある身近な症状であると言えるでしょう。発症率は概ね年齢に比例しており、40代の前半で20%を超えてからは、50代で40%超え、65歳以上で60%超え、70代に至っては70%以上にも達します。

現在、日本ではED治療薬としてバイアグラ、レビトラ、シアリスの3剤が厚生労働省の認可を受け販売されています。ED治療薬はいずれも「PDE-5阻害薬(ホスホジエステラーゼ-5阻害薬)」と呼ばれる薬剤です。陰茎海綿体で勃起に関係するPDE-5という酵素の働きを抑えることで、陰茎周辺部のNO作動性神経に作用して血管を拡張させ、血流量の増加により勃起の持続を促す効果があります。それぞれに特徴があり、効果にも個人差があります。年齢や症状によっては服用出来ないED治療薬もあるので、必ず医療機関で医師が処方したものを服用するようにしましょう。
EDの原因
年齢と発症率との相関関係からもわかる通り、加齢による身体機能の衰えはEDの大きな原因となります。こういったEDは「器質性ED」と呼ばれ、特に糖尿病や脂質異常症、高血圧といった生活習慣病をお持ちの方の場合、ED発症のリスクは大きく上昇します。また、近年では加齢以外にも様々な要素がEDの原因になると考えられています。このうち、性生活に対する悩み、仕事や日常生活におけるストレスなどから発症するのが「心因性ED」で、特に若い方に多く見られます。身体的には問題がないのに、性行為の際に勃起できないという状態です。他には服用中の薬剤が原因の「薬剤性ED」と、様々な要因が絡んだ「混合性ED」が挙げられます。
器質性ED
身体的に何らかの原因がありEDとなるケースです。大きな節目となるのが40代で、これ以降発症する方が増加し始めます。糖尿病、脂質異常症、脈硬化などの生活習慣病からくる血流の悪化、骨盤内臓器の手術や脊髄損傷による神経障害、ホルモン異常が招くLOH症候群(男性更年期障害)などがEDの要因となります。これらは原疾患の治療と並行してED治療を行っていく必要があります。
心因性ED
大きく「現実心因性ED」と「深層心因性ED」に分けられます。多くみられるのが前者で、日常のストレスや、行為経験の少なさからくる不安、妊活のプレッシャーなど、本人が原因を自覚できるようなケースです。一方後者は、幼児期の体験や過去の失敗など、本人が自覚できない無意識下に原因が存在しています。
薬剤性ED
一部の降圧剤、睡眠剤、抗うつ剤などがEDの原因になるとされています。服用する薬剤の量や種類を変えるのが最も手っ取り早いのですが、対象が毎日服用する必要がある常用薬だとそうも言えません。ED治療薬による治療も可能ですが、健康状態や飲み合わせを主治医に確認するのが望ましいでしょう。
EDの主な症状
EDには幾つかの症状があります。全く勃起自体しない、勃起しても硬くならない、硬い状態を維持できないなど様々です。
- 勃起しないことがある。
- 挿入できても勃起が持続できず抜けてしまう。
- 性行為の満足度が低い。
- 勃起を長時間維持できない。
- 勃起時に充分な硬さが出ない。
- 特定の相手にだけ勃起しない。
こういった症状に限らず、性行為時に満足のいかないことがあった場合はEDを疑ってください。
ED治療薬の特長と比較
バイアグラ | レビトラ | シアリス | |
---|---|---|---|
用量 | 25mg、50mg(100mg) | 5mg、10mg、20mg | 10mg、20mg |
効果が出るまでの時間 | 30分~1時間 | 10~30分 | 1~2時間 |
効果持続時間 | 3~6時間 | 5~8時間 | 30~36時間 |
食事・アルコールの影響 | 受ける | 受ける | 受けにくい |
特徴 | 処方実績No.1 知名度の高いED薬 | 65歳以上の20mg 服用不可 | マイルドな効きのED薬 |
※ユナイテッドクリニックではバイアグラジェネリック、シアリスでのED治療を推奨しております。日本において、バイアグラは50mgまで承認、日本以外の多くの国では100mgまで承認されています。またバイアグラは2014年からジェネリックが発売されています。持続時間や効果はまったく同じですので、安心してご購入ください。
ED治療薬の副作用
ED治療薬は血管拡張作用を持つため、服用時には同様の効果を持つアルコール摂取時に似た副作用が起きることがあります。顔のほてりや目の充血などです。時間経過で症状が治まっていく点も共通しており、アルコールが代謝されるとほてりが消えていくように、ED治療薬服用後のほてりも効果とともに消えていきます。他に起きうる副作用としては頭痛や動悸などがありますが、いずれも一時的な症状であり、重篤な症状が現れることはまずありません。
その他の注意事項
ED治療薬には血圧を低下させる効果があります。既に降圧剤を服用中の方が併用すると、立ちくらみなどの症状が一時的に表れることがあります。ED治療薬の禁忌となっている降圧剤は一部に限られますが、必ず医師にご相談ください。
また、ニトログリセリンを使用(発作時に備えて所持している場合も含む)している方にはバイアグラ等のED治療薬は処方不可となっております。心筋梗塞や狭心症の既往がある方は、ED治療薬の使用について担当の主治医と必ず相談の上、使用を検討してください。
処方できない方
以下に該当する方にはED治療薬を処方できません。
- 硝酸剤あるいは一酸化窒素(NO)供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド等)を投与中の方
- ED治療薬の成分に対し過敏症の既往歴のある方
- 心血管系障害などの理由で性行為自体が不適当と診断を受けた方
- 重度の肝機能障害のある方
- 低血圧の方(血圧<90/50mmHg)または治療による管理がなされていない高血圧の方(安静時収縮期血圧>170mmHgまたは安静時拡張期血圧>100mmHg)
- 6ヶ月以内に脳梗塞、脳出血や心筋梗塞の既往歴がある方
- 網膜色素変性症の方
その他、ED薬は併用禁忌薬があります。服用されているお薬のある方は、処方の際に医師にご確認ください。
インターネットで流通しているED治療薬は危険
ED治療薬の服用を他人に知られたくない、あるいは単純に安く済むからという理由で、通信販売や個人輸入代行業者を利用しED治療薬を購入する方も多いようです。しかし、インターネット上で流通している薬剤は、製薬会社の調査により6割以上が偽造品であることが判明していますし、含有成分や製造元が不明だったりと、安全性の面で大きなリスクを抱えることになります。万一人体に有害な成分が含まれる偽造品を服用してしまった場合、取り返しのつかない健康被害を被る可能性もありますので、ED治療薬の服用をご希望の際は、必ず医療機関を受診し処方してもらうようにしましょう。
ED治療のよくある質問
- Q.副作用が気になります。
- A.頭痛や鼻詰まりが多く見られますが、一時的なものなので薬剤の効果が薄くなるにつれ治まっていきます。ごく一部の方に視覚障害の色調変化が起こりますが、こちらも一時的なものです。顔が火照ったり赤らんだりもしますが、これは顔の毛細血管が拡張し血管拡張が正常に機能している証拠です。
- Q.ED治療薬の年齢に制限はありますか?
- A.未成年の男性への処方は推奨されていません。未成年のEDは心因性の場合が多く、興味本位で精力剤、絶倫になるのではといった勘違いで処方を受けようとするケースに対する考えからくるものです。また、加齢に伴い薬剤の代謝が落ちるので高齢者に関しては思わぬ副作用が起きる場合もあります。必ず医師の診断のもと服用するようにして下さい。
- Q.ED治療薬を服用すると妊活には影響はありますか?
- A.ED治療薬はあくまで血管拡張による勃起不全に対する治療薬なので男性の精子には影響はありません。例えば亜鉛は精子の量を増やしてくれる『若返りのミネラル』とも呼ばれるものなので、夫婦で妊活に取り組む方には非常にお勧めです。
- Q.ED治療薬を飲み続ければいずれ完治しますか?
- A.心因性EDの場合はED治療薬の服用がきっかけとなって完治する可能性もありますが、器質性EDの場合、完治までは難しいケースがほとんどです。ED治療薬は硬くなった血管を拡張する効果だけであって、精力増進や性欲アップ、精子量の増加などの効果はありません。勃起不全の根本治癒を目指すのであれば、精子量を増やす、亜鉛、精力増進が期待できる天然のバイアグラことマカ、男性ホルモンの前駆体で身体の元気を取り戻すDHEAなどの栄養サポートが必要になります。
- Q.ED治療薬を郵送してください。
- A.ED治療薬の郵送での通信販売は薬事法の関係で出来かねますのでご了承ください。来院の上、診察の後、処方となります。
- Q.診察の際に触診や患部を見られることはありますか?
- A.診察は基本的に問診が主で、触診や患部を見ることはありません。医師も男性、スタッフも男性なのでプライバシーに対する配慮は万全です。
- Q.肝機能障害があるのですが・・・
- A.軽度の肝機能障害であれば問題ないのですが、肝硬変などの重度の肝機能障害をお持ちの場合は服用できません。また、狭心症などの既往歴がある方は医師の診察の際に必ず申し出てください。
治療の流れ
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